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むし歯とは/ますち歯科診療室 MASUCHI DENTAL CLINIC

むし歯になる・ならないを左右する4つのキーワード

1.微生物、2.唾液とからだづくり、3.砂糖の摂取量、4.時間

1.細菌

口の中には常に菌がいます。その菌が多すぎると、困ります!

細菌が増えすぎたり、細菌に食べかすが付着する事によって、虫歯の原因となるプラーク(歯垢)ができあがります。

細菌は、プラークコントロールをいかに習慣化できるかが勝負です!

おススメするケアは!

定期的なPMTCで、歯みがきでは取れない・届かないバイオフィルムを除去しましょう!

おすすめグッズ 『キシリトール』
原料 白樺・樫などの樹木、
プラムやイチゴ・バナナ・ラズベリーなどの果実
効果 甘さは砂糖と同じですが、虫歯菌に酸をつくらせない効果があります。
その結果、虫歯菌の活動自体が減ります。
摂取時間 2週間から1ヵ月程度で効果が表れます。
効果を持続させるために、1~2年の摂取が必要です。
摂取をやめても、3~5年は効果が持続します。

2.唾液とからだづくり

唾液の能力とは?

1日の唾液量は1.5リットルのペットボトルほぼ1本分。

安静時は唾液が少ない

睡眠中には、唾液分泌がほとんど停止してしまいます。

0.7ml以下になるとむし歯リスクが大きくなります。

就寝前の飲食が虫歯の原因になるのは、このためです。

唾液の再石灰化

再石灰化とは…溶けた歯にもう一度カルシウムを運ぶ働きです。
溶かされた歯の表面のエナメル質をただ戻すのではなく、溶ける前の歯よりも硬くて虫歯に強いエナメル質に変化させることができるのです!
つまり、唾液がたくさん出ると、唾液中のカルシウムが安定し、再石灰化が促進され、歯が丈夫になります!

おすすめグッズ 『フッ素』
作用 虫歯が出来にくくなるフルオロアパタイトがフッ素によって作られます。
フルオロアパタイトは、歯の表面を覆っているエナメル質を、バイ菌の出す酸に負けない強化エナメル質にします。

3.砂糖の摂取量

細菌は、糖を利用して歯を溶かす「酸」を発生させます。

スティックシュガー糖分3g=1本分あなたは、どのくらい?
飲料 糖分量(スティックシュガー本数)
炭酸飲料 350ml 糖分39.375g=約13本分
炭酸飲料 ゼロカロリー表記 500ml 糖分6.25g=2本分
スポーツ飲料 340ml 糖分22.8g=7本分
乳酸菌飲料 65ml 糖分12.5g=約4本分
お茶 糖分0g=0本分
歯を溶かす「酸」をやわらげるには?

食後、お茶やお水飲んだり、うがいでもいいんですよ!

4.時間

再石灰化と脱灰の時間帯

一日の中で飲食をするたび、再石灰化と脱灰がくり返し行われます。

脱灰とは、歯の表面のエナメル質からカルシウムイオンやリン酸イオンが溶け出す状態をいいます。
むし歯になるということは、このバランスが崩れてしまうことです。

つまり、虫歯にならないようにするには、再石灰化を応援してあげればよいのです。

再石灰化を促すには
おすすめグッズ 『リカルデント』
成分 牛乳のタンパク質からつくられた無味無臭の天然由来成分
※牛乳由来成分なので、牛乳アレルギーのある方は、摂取を控えて下さい。
効果 ・むし歯の始まりを抑える
・歯のエナメル質を取り戻す!
・歯を酸から溶けにくくする

妊娠中はキシリトール、リカルデントを摂っても大丈夫?

安全です。

歯みがきがつらい時など歯の表面がサラサラになり、爽快感があります。

産後、乳幼児へのミュータンス菌の感染が抑えられると言われているので、妊娠中の方にもよいでしょう。

むし歯の進行分類

C0…初期むし歯

C0ダイアグノデントにて進行中のチェック(予防を参照

C1…エナメル質(歯面の外側)がむし歯になった状態

ダイアグノデントにて進行中のチェック
治療が必要かを診断

症状

痛みなどの症状はなく、歯の黒くなった溝や平らでなめらかな面が白濁色になっているのが認められます。

治療

機械で除去し、白色の樹脂材をつめたり、コーティングします。
治療中の痛みはありません。

C2…エナメル質を貫通し、内部の象牙質におよぶ状態

症状

C2冷水・温水・甘味がしみたり、痛いこともあります。
食事の際、食べ物が入り込み、その刺激で痛みます。
口臭を伴うこともあります。

治療

進行の程度・症状により、局所麻酔を使用するかどうかを判断します。

溶けた歯質を除去し、樹脂材を詰めたり、金属などのさし歯や詰め物を接着することもあります。

C3…歯内部の神経まで細菌が到達している状態

症状

C3冷水・温水や、食事の際に痛みを感じます。

何かの刺激が加わらなくても、痛みを感じる場合は、より進行していると判断されます。
夜間に痛みが生じます。
さらに進行していくと、周囲の歯肉の腫れや化膿が認められます。

治療

局所麻酔下での感染した歯質と内部の歯髄(歯の神経、血管の束)を除去消毒します。
その後はC2の治療に準じます。
すでに細菌感染している際は、徹底して細菌の減少に努めます。

C4…歯質の崩壊が著しい状態

症状

C4痛みの時期は通り越しています。
体調の変化で化膿が起きます。

治療

残念ながら抜歯となります。

虫歯の進行によっては、さらに炎症は徐々に広がります。

顎骨骨膜炎

C3、C4での細菌感染が歯根の先を飛び越えて、周囲の歯に広がっていきます。
慢性化すると骨がとけていきます。

顎骨骨膜膿瘍

炎症により膿汁がたまり腫脹します。

蜂窩織炎

炎症が頬部や口腔底(舌の下部)の筋肉を筋肉の隙間にある「細織間隙」に波及した重篤な状態。

症状

全身の高熱、倦怠感、口底蜂窩織炎が後方に拡大すると、開口障害・嚥下障害そして呼吸困難を来たすことがあります。

歯性上顎洞炎(副鼻腔炎)

上顎の大臼歯のC3が長期化進行すると鼻の病気に拡大します。

歯性病巣感染

むし歯の慢性炎症の毒素・細菌がアレルギー源となり、そこから遠く離れた臓器に二次的に病変を起こすことがあります。

慢性腎炎、慢性関節リウマチ、膠原病、アレルギー性皮膚疾患が代表として言われています。

菌血症

細菌が血流に内り込んだ病態。

一過性(一時的)の状態は、通常の外科的な治療後に認めることもありますが、通常は収束します。
ただし、心臓弁膜症や人工弁置換をした患者さんは病状により感染性心内膜炎の発症や増悪を招くことがあります。

また、整形外科での関節手術などの前にも、C3、C4の処置を終わらせておかなければならないケースもあります。

また、がん治療等での外科療法、化学療法、放射線療法の前後にお口の中の環境を整えることによって、治療の成績の向上、合併症の予防、軽減、入院日数の減少に寄与することは、エビデンスが確立されています。


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