グルコセンサー検査とは?:コラム/ますち歯科診療室 MASUCHI DENTAL CLINIC
咀嚼とは?
咀嚼(そしゃく)とは、摂取した食物を歯で咬み、粉砕し嚥下につなげる運動。このときに食物と唾液とが混じり合い、これにより消化を助け、摂取した食物は食塊となり嚥下に移行される。
咀嚼運動では口腔内が刺激されることによって、各臓器の消化液の分泌は促進し、口腔内は自浄作用できれいになり、食物の中の異物が検知されて口腔外に排出される機会にもなっている。
また脳内の血流量や神経刺激の増加、覚醒効果やリラックス効果、むし歯、歯周病、がんなど全身の疾病予防、そして美味しく食べる欲求の満足効果もあり、生きる上で口から摂る栄養摂取以外での生理的・心理的安定に大きく寄与する。
咀嚼系
咀嚼に関わるシステムを咀嚼系といい、発音・嚥下にも関わる。
咀嚼系の組織は、頭蓋骨に一体化する「上顎骨」、その上顎骨に「顎関節」でジョイントされ筋肉で動く「下顎骨」、食物をかみつぶす「歯」、その歯を支え脳へ食物のかみつぶし状態を神経伝達する「歯周組織」、味覚担当とともに歯からこぼれた食物を再度歯面に乗せ直して、 咀嚼サイクルに組み込む「舌」、下顎は筋肉で上顎骨につられたハンモック状態だが、その筋肉には口を閉じるための「閉口筋」(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋上頭)と口を開けるための「開口筋」(外側翼突筋下頭・顎舌骨筋・オトガイ舌骨筋・顎二腹筋)、そして神経系を介しての各組織の受容体からのフィードバックを脳で統合・指令され協調しながら咀嚼運動が成されているのである。
グルコセンサー検査とは?
ジーシー社のグルコセンサー検査は、咀嚼能力を測定するものである。グルコース含有グミ「グルコラム」を20秒間咀嚼し、そして得られたろ液を「グルコセンサーGSⅡ」を用いてグミの分解状態を解析し、咀嚼能力を6秒間で数値化する。咀嚼運動でどのくらいの効率で噛めているかを見える化することを目的とする。
口腔機能低下症の診断基準項目の一つの検査だが、その結果を把握して原因に対する対応を考えていくことが重要である。
噛めているか?を左右することは
咀嚼に関わる口腔周囲組織の反射を含めた運動能力、筋力そして咀嚼が可能な歯列状態(歯数や咬合のバランス)にあるか、そして個々の歯面の形態(噛み切るための凹凸と溝の存在)、唾液の分泌による湿潤状態などが必要となる。
「噛めますよ!」の一言にもいろいろな状態があるということである。
参考文献)株式会社ジーシーHPより引用
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